2014年9月21日日曜日

日本歯科衛生学会に行ってきました!


日本歯科衛生学会に行ってきました  !

       
 
                                                             
   すっかり秋めいて来ましたね。
爽やかな秋の青空にうろこ雲が浮かんでいます。
行楽の秋、9月の連休に埼玉で開催された日本歯科衛生学会に行ってきました。


       
 小野塚實先生の講演もあり『認知症を「噛む力」で治す』の本を戴きました。
厚生労働省では、超高齢社会で介護支援を必要とする認知症の高齢者は今後10年間で約100万人増加すると推計しています。




噛むと、顔のさまざまな筋肉が動く

   
 歯を食いしばったりゆるめたりすると、こめかみ付近の筋肉が広い範囲で動いていることが分かるはずです。この筋肉を「側頭筋」といいます。また、ほっぺたの少し後ろに手を当てた状態で歯を食いしばると、グッと膨らむ部分があることに気づくと思います。その筋肉が「咬筋」です。そのほか、あまり意識していませんが、食事をするときは顔の表情筋や、首や肩の筋肉も使っています。さらに、舌も筋肉です。食事のとき、めったに舌を噛まないのは、口の中の食べ物の状態に関する情報が脳に伝えられていて、脳が舌の動きをコントロールしているからです。


 このように、食事する=噛むという行為は、これらの筋肉が上手に、かつ無駄 なく連携して動いていることであり、そのために脳はさまざまな情報を集め、随時適切な指令を出し続けていることになります。つまり、噛んでいる間、脳は活性化しているわけです。



噛むと、味の情報がたくさん脳へ送られる



よく噛むと唾液がたくさん分泌されます。 
唾液は、味物質を溶かして味細胞まで運びやすくする役割があります。そのため、しっかり噛むことで食べ物の味をじっくり味わうことができます。こういった味の情報が、脳へたくさん伝わることによって、脳が活性化されます。

 噛むことと脳の活性化については、実験でも証明されています。

 市販されているガムと同じくらいの硬さのガムを32秒間ゆっくり、しっかり 噛んだら32秒間休むことを4回繰り返します。その結果、年齢が増すにつれて連合野の活性化が明瞭になることが分かったのです。

高齢者のほうが、噛むことで連合野が活性化する ※クリックすると拡大
 連合野とは、運動連合野、頭頂連合野、側頭連合野、前頭連合野、後頭連合野の5区に分かれていて、高いレベルの精神的な働きを担っていると考えられています。人間らしさを支えている部分であり、認知機能とも深く関係している部分です。




 人間は年齢が増すほど、脳の神経細胞は錆びつき、死滅していきます。高齢者ほど噛むことで脳の連合野が活性化されるということは、この錆びつきや神経細胞死を遅らせる効果が期待できることを意味しているのです。








    口腔環境の違いによる大脳皮質活性化の違い  


*小野塚實先生『認知症を「噛む力」で治す』より引用 

 歯の日々のお手入れを大切に8020健康長寿を心掛けたいですね。
by  DH 石田 菜穂子

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